Proxmox VE Oracle Linux 8インストール手順(ディスクカスタマイズ解説付き)

はじめに

この記事では、Proxmox VE 8.4 で VM を作成する手順を画面キャプチャ付きで解説します。
初めて Proxmox を触る方や、検証環境を構築したい方向けの内容です。

Proxmox を導入することで、1台の物理サーバーの中に、Linux など複数の仮想マシンを自由に追加できるようになります。

事前準備

以下の Proxmox VE で VM 作成後の作業となります。
まだの実施していない方はこちらを参考にしてください。

Proxmox VE VMを作成する手順

Oracle Linux 8 インストール手順

VM 起動

管理画面で作成したVMのコンソールを選択して、[Start Now]ボタンをクリックします。

ブートメニュー

Oracle Linux 8.9 のインストールメディア(ISO ファイルなど)から起動した直後の「ブートメニュー」画面です。

「Install Oracle Linux 8.9.0」を選択して、「Enter」キーを押します。

Oracle Linux 8.9のインストールメディア(ISOファイルなど)から起動した直後の「ブートメニュー」画面

各詳細は以下です。
実際の本番環境にインストールする時は、「Test this media & install Oracle Linux 8.9.0」を選択しましょう。
今回は検証環境で検証するための環境ですし、ISO ファイルのハッシュ値も変わっていないことを確認済みですので「Install Oracle Linux 8.9.0」で対応します。

項目説明
Install Oracle Linux 8.9.0通常のインストールモードです。すぐにインストールを開始したい場合はこれを選択します。
Test this media & install Oracle Linux 8.9.0推奨設定です。
インストールメディアが壊れていないか(書き込みミスがないか)をチェックしてからインストールに進みます。初めて使うISOファイルの場合は、これを選ぶと安心です。
Troubleshooting既存のシステムが壊れた時の修復(レスキューモード)や、メモリテストなどを行うための予備メニューです。
通常、新規インストールでは使いません。

言語の選択

インストーラーが立ち上がると、言語選択画面(WELCOME TO ORACLE LINUX 8.9.)が表示されます。

Oracle Linux 8.9のインストーラーが正常起動後、「使用する言語」を選択する画面

下の検索ボックスに『jap』と入力するか、リストから 『Japanese 日本語』 を選択してください。
右下の『Continue(続行)』ボタンを押すと、メインの設定メニューに進みます。

Oracle Linux 8.9のインストーラーが正常起動後、「使用する言語」を選択する画面(日本語選択)

インストール概要画面

「インストール概要」画面に遷移します。
ここでは、OSをインストールするために必要な全ての設定を一括で設定できます。

Oracle Linux 8.9のインストール概要画面

時刻と日付

「インストール概要」画面の「日付と時刻」をクリックすると以下の画面に遷移します。

ここでは OS のシステム時間を設定できます。

デフォルトでは「アメリカ大陸/ニューヨーク」に設定されているので、「日本時間」に設定します。

Oracle Linux 8.9のインストール 時刻と日付画面「アメリカ大陸/ニューヨーク」

地図の日本クリックすると「地域:アジア」、「都市:東京」が選択されます。

設定が問題なければ、「完了」ボタンをクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール 時刻と日付画面「アジア/東京」

root パスワード

「インストール概要」画面の「root パスワード」をクリックすると以下の画面に遷移します。

root ユーザに設定するパスワードを入力したら、「完了」ボタンをクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール root パスワード画面

ソフトウェアの選択

ここではインストーラーから、インストールする機能を選択できます。

デフォルトで「サーバ(GUI 使用)」が選択されていて、必要な機能に関してはインストール後にも追加できますので、設定はそのままとします。

インストール先

「インストール概要」画面の「インストール先」をクリックすると以下の画面に遷移します。

OSをどのディスクにインストールするかを選択します。

Oracle Linux 8.9のインストール インストール先画面 カスタム選択

Oracle Linux(およびベースとなっているRHEL系)のインストーラーであるAnacondaは、ディスク容量が一定以上(一般的に50GB以上)ある場合、LVM(論理ボリュームマネージャー)を使用して、システム領域(/)とユーザーデータ領域(/home)を個別の論理ボリュームに分割して割り当てるアルゴリズムを持っています。

「ユーザーデータがシステム領域を圧迫してOSが起動不能になるのを防ぐ」というサーバーOSとしての設計思想に基づいています。

Oracle Linux 8のインストーラーの仕様をより深く知りたい方は、上流であるRHEL 8の以下の公式ガイドをご参照ください。

推奨されるパーティション設定スキーム

この検証環境では、100GBのディスクを用意するとデフォルトではシステム領域(/)とユーザーデータ領域(/home)が自動で分割されます。ディスクを効率的に使用したいのでユーザーデータ領域(/home)のパーティションを削除して、その分のディスクリソースをシステム領域(/)でマージして管理していこうと思います。

ストレージの設定より、「カスタム」を選択して「完了」をクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール インストール先画面

「ここをクリックすると自動的に作成します」をクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール 手動パーティション設定画面

自動的に作成されたパーティションの設定となります。

Oracle Linux 8.9のインストール 手動パーティション設定画面(/homeパーティション)

「/home」をクリックして「ー」ボタンをクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール 手動パーティション設定画面(/homeパーティション削除)

「/home」が消えて、使用できる領域にその分のサイズが加算されましたので、この分を「/」の領域に割り当てます。

「/」が選択されている状況で要求される容量に「100 GiB」を設定しましょう。
※単位(GiB)を忘れないように!!

実際には「100 GiB」も余っていませんが、割り当て可能なサイズで全て設定してくれるので、この設定を行います。

設定内容に問題がなければ、「設定を更新」ボタンをクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール 手動パーティション設定画面( / パーティション拡張)

設定完了後、「/」にでは「96.96GiB」の設定が行えました。

設定内容が問題なければ「完了」をクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール 手動パーティション設定画面( / パーティション拡張後)

変更の概要画面がでるので、「変更を許可する」ボタンをクリックしたら設定完了です。

Oracle Linux 8.9のインストール 手動パーティション設定画面( 変更の概要)

KDUMPの設定

KDUMP は、OSが深刻なエラー(カーネルパニック)でクラッシュした際に、その瞬間のメモリの内容(ダンプ)をファイルとして保存する仕組みです。

デフォルト(有効 / 自動)のままで進めます。

ネットワークとホスト名

「インストール概要」画面の「ネットワークとホスト名」をクリックすると以下の画面に遷移します。
ネットワークの有効化とサーバー名の設定です。

デフォルトではネットワークの設定はオフになっています。ここで設定しておくことでインストール直後から SSH 接続が行えて、設定が楽になるので設定を行っていきます。

Oracle Linux 8.9のインストール ネットワークとホスト名設定画面

ホスト名

画面左下のホスト名に FQDN を設定して「適用」ボタンをクリックします。
この時点では、画面右下の現在のホスト名は変更されず、ネットワークを有効にしたタイミングで設定が反映されます。

私は管理のしやすさから、Proxmox の VM につけた名前をホスト名にしています。

Oracle Linux 8.9のインストール ネットワークとホスト名設定画面(ホスト名入力)

ネットワーク

固定 IP アドレスなどのネットワークの設定を行っていきます。

まず、MAC アドレスの設定から確認していきましょう。VM 上に設定されているネットデバイスが 1 つであれば、特に確認する必要もありませんが、複数存在する場合、ネットデバイス間で設定が入れ違いになっていることを防ぐため、最初に確認しておきます。

Proxmox の管理画面より、対象の VM のハードウェア画面を開きます。

各ネットデバイスの virtio の MAC アドレスを確認しましょう。

Proxmox VEハードウェア画面

続いて、インストール設定中のネットワークとホスト名画面より、各 Ethernet を選択してハードウェアアドレスを確認し、Proxmox のハードウェア画面の表示順で表示されているかを MACアドレスを比較して確認していきましょう。

確認が完了したら、設定したい Ethernet を選択して「設定」ボタンをクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール ネットワークとホスト名設定画面

Ethernet の設定画面が表示されます。

Oracle Linux 8.9のインストール ネットワークとホスト名設定画面(ens18編集 Ethernetタブ)

「全般」タブの「優先的に自動接続する」に☑を入れます。

☑が入っていないと、OS 再起動後に Ethernet がオンになっておらず、その Ethernet からの接続ができないため、必ず、☑を入れましょう。

Oracle Linux 8.9のインストール ネットワークとホスト名設定画面(ens18編集 全般タブ 優先的に自動接続するにチェック)

続いて、IPv4 設定 タブです。

メソッドを手動として、IP アドレスの設定を行っていきます。

この Ethernet は 外部への接続を許容しているネットワークのため、ゲートウェイや、DNS サーバーも設定しています。

Oracle Linux 8.9のインストール ネットワークとホスト名設定画面(ens18編集 IPv4タブ設定)

IPv6 設定 タブです。

IPv6 は使用しないので、メソッドを「無効」にします。

設定が問題なければ「保存」をクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール ネットワークとホスト名設定画面(ens18編集 IPv6タブ無効)

ネットワークとホスト名画面に戻り、この時点では設定は反映されていません。

画面右上から、Ethernet をオンにしましょう。

Oracle Linux 8.9のインストール ネットワークとホスト名設定画面(ens18オフ)

Ethernet の設定がオンになると、IPv4 の設定が表示されます。

併せて、画面右下の「現在のホスト名」も、このタイミングで変更されます。

Oracle Linux 8.9のインストール ネットワークとホスト名設定画面(ens18オン)

これで Ethernet の設定は完了ですが、複数の Ethernet が存在する場合は各 Ethernet に対して同様の設定を行いましょう。

なお、参考までに今回、私の環境では以下の設定を入れています。

デバイス名用途(想定)IPv4 方式アドレス/ネットマスクゲートウェイDNSサーバー
ens18外部・インターネット手作業192.168.1.254 / 24192.168.1.1192.168.1.1
ens19Public用手作業10.0.10.254 / 24(空欄)(空欄)
ens20Private用手作業172.16.20.254 / 24(空欄)(空欄)
ens21Management用手作業192.168.30.254 / 24(空欄)(空欄)

インストール概要画面(設定完了後)

これで一通りの設定ができました。

設定内容に問題がなければ、「インストールの開始」ボタンをクリックしましょう。

Oracle Linux 8.9のインストール概要画面 設定完了後

インストール完了

インストールが完了すると以下のような画面になります。

「システムの再起動」ボタンをクリックしましょう。

Oracle Linux 8.9のインストール完了

ライセンス同意

再起動完了後、以下の画面が表示されます。

「ライセンス情報」をクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール完了後の初期セットアップ画面

「ライセンス契約に同意します。」へ☑をいれて「完了」ボタンをクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール完了後のライセンス情報画面(ライセンス契約に同意します。にチェック)

「設定の完了」ボタンをクリックします。

Oracle Linux 8.9のインストール完了後の初期セットアップ画面 ライセンス同意後

以下のような画面が表示されれば、OS インストール作業が完了です。

Oracle Linux 8.9のインストール完了ようこそ画面